
水産加工品豆知識
日本はご存知の通り、海に囲まれた国であり、水産加工品とは切っても切れない関係あります。
このページでは、数ある水産加工品の中から適当にチョイスした水産加工品の知ってるようで知らない豆知識や珍しい水産加工品を勝手に紹介します。
■ イクラ
イクラとは元々はロシア語で、「魚卵」・「小さくて粒々したもの」という意味で、ロシアではキャビアもたらこもすべてイクラですが、日本ではサケ科の卵をばらした物のみに限定しています。
日本に伝わったのは大正時代で、ロシアから伝えられた製法を、樺太庁水産試験場が保存の利く塩蔵品を試験的に製造したのが始まりでしたが、現在ではやや甘口の醤油漬けが主流になって、イクラ丼やイクラの寿司として使われています。
日本では、白鮭の卵が主流ですが、ロシアで使用される樺太鱒(ピンクサーモン)の卵もあり、これを原料とした物を特にマスコ、マスイクラとして区別する場合があります。
■ おきゅうと
おきゅうとまたはおきうととは、、福岡県福岡市を中心に食べられてい海藻加工食品です。
「お救人」とも表記され、伝来はいろいろありますが、「佐渡の『えごねり』が、博多に伝わった」とする説があり、もともとは福岡市の博多地区で食べられていたようですが、その後、福岡市全体に広がり、さらには九州各地に広がりつつあります。
作り方は、エゴノリ(「おきゅうと草」とも呼ばれる)を煮て溶かし、型に入れ常温で固まらせます。その後、短冊状に切り、ポン酢醤油やゴマ醤油などをかけて食べるのが一般的です。
もっぱら朝食の際に食べることが多く、第二次世界大戦前、博多の町では払暁より、他の地方の「納豆売り」や「しじみ売り」のように、「おきゅうと売り」が歩いていたようです。
■ 数の子
数の子は、ニシンの卵で、「かどの子」の訛りです。近世までニシンを「かど(カドイワシ)」と呼んでいたことの名残で、メスの腹から取り出した卵の塊を天日干し又は塩漬けしたものを食します。
ニシンの卵一粒一粒は細かいですが、無数の卵が相互に粘着して全体としては長さ10cm、幅2cm前後の細長い塊となっています。色は黄金色をしていることから「黄色いダイヤ」と呼ばれることもあり、イクラ、タラコといった他の魚卵の塊と比較すると硬いので、味のほか歯ごたえやプチプチ感も楽しめます。
なお、ニシンが昆布に卵を産みつけたものを子持昆布と呼び、珍味としてそのまま食べたり、寿司ダネとして利用されます。
■ カラスミ
カラスミは、長崎県特産のボラの卵の塩漬けで、ボラの卵巣を塩漬けし、塩抜き後、天日干により乾燥させて作ります。形状が中国製の墨(唐墨)に似ている所から、「カラスミ」という名の由来のようです。
ウニ、コノワタと併せて、日本三大珍味とも呼ばれています。ねっとりとした塩分の濃いチーズのような味わいは、高級な酒肴として珍重されています。
主に、薄くスライスしたり、すりおろしたりして使用されています。
日本以外では、台湾やイタリアのサルディニア島、スペインでもカラスミが名物となっており、台湾では「烏魚子」(台湾語:オーヒージー)といい、ヨーロッパではタラやマグロなどボラ以外の魚卵のカラスミも作られています。
■ がん漬
がん漬は、干潟に生息する小型のカニを利用した塩辛の一種です。
有明海沿岸で作られる郷土料理で、地域によって、がね漬、がに漬、真がに漬などとも呼ばれます。
干潟で活動するシオマネキ、ヤマトオサガニ、アリアケガニなどのカニを漁獲して殻ごと砕き、調味料と唐辛子を加えて発酵させ、味は地域や製造元によって異なってきます。
殻の砕き方は、歩脚がそのまま残る程度に粗く砕いたものと、数mm程度の破片になるまで細かく砕いたものの2通りあります。
完成品は濃い緑褐色をしており、有明海沿岸域の食料品店や土産物店で瓶詰めで販売されています。
■ くさや
くさやは新鮮なムロアジやトビウオなどを使用した干物の一種で、伊豆諸島での生産が非常に盛んです。
独特の臭気があるので、人によって好き嫌いが大きく分かれますが、味は塩辛いですが、まろやかです。
「島焼酎」と呼ばれ伊豆諸島産の焼酎やコシの強い日本酒によく合います。
塩辛い食品ですが、実は塩分はそれほど高くはなく、体によい食品として関東地方を中心に出荷されています。
くさやを作る場合は、開いた新鮮な魚を「くさや液」(くさや汁)と呼ばれる浸け汁に8〜20時間ほど浸け込み、よくなじませてから真水で洗浄し、天日に1、2日ほど干します。
大抵の場合、その後、臭いが漏れないよう真空パックしてから出荷されています。
■ 佃煮
佃煮とは、東京の佃島が発祥とされる海産物の煮物です。
一般に海産物、とりわけ小魚、アサリなどの貝類、昆布などの海藻類、山地ではイナゴなどの昆虫類などを醤油・砂糖などで甘辛く煮染めたものを指します。
牛肉の佃煮も存在し、ご飯と一緒に食べると美味しいようです。
もともとは小さすぎて出荷できない魚を漁民が自家用に保存食とされていたもので、濃い味付けのために保存性が高まり、参勤交代の武士らが江戸からの土産物として持ち帰ったため広まったようです。
■ ところてん
ところてんは、テングサやオゴノリなどの海藻類をゆでて煮溶かし、発生した寒天質を冷まして固めたものです。それを「天突き」とよばれる専用の器具で、押し出しながら麺状に切った形がよく見られます。
関東以北および中国地方以西は二杯酢あるいは三杯酢をかけた物に和辛子を添えて食べられ、関西では黒蜜をかけて果物などと一緒に食べられます。東海地方では、箸一本で、三杯酢をかけた物にごまを添えて食べることが多いようです。
全体の98-99%が水分で、残りの成分のほとんどは多糖類なのにもかかわらず、表面はやや堅く、独特の食感があります。腸内で消化されないので、栄養価はほとんどありませんが、食物繊維として整腸効果があるようです。